鋼の錬金術師 #22 造られた人間 

■登場人物 ■内容 ■感想

久しぶりに観たら、爆発的回転数で話が進んでいて本当に困った。


■登場人物
鋼の錬金術師エド ・弟の鎧人間アル ・スカー(傷)の男
・黒い一味(ねーちゃん、食いしん坊、口の悪い少年)
・タッカー(何かの動物と一つになってる人間)
・ぐれんの錬金術
・グリード(黒い一味と敵対関係にある人)

・眼鏡の中佐 ・鋼兄弟のお目付役の軍人二人 ・筋肉バカの少佐 ・大総統

■内容
●鋼の兄弟と黒い一味とスカー(傷)の男は第五研究所にいる。

●眼鏡の中佐は筋肉バカと鋼の兄弟の護衛をしていた軍人二人と秘密で研究所に乗り込もうとする。しかし総てお見通しだった大総統が出てきて、正式に軍を出動させて突入することになる。

●スカーと黒い食いしん坊の戦闘。食いしん坊の方が強い。しかし、スカーが落ちた穴の奥に錬金術の錬成陣が描かれており、それを嫌がって食いしん坊は深追いしない。

●鋼兄は生き返ったタッカーと話して、賢者の石の秘密=人間の犠牲+軍事利用研究を知る。鋼弟が黒い一味に捕まりそれをダシに鋼兄は黒い一味の言いなりになって、賢者の石を完成させる錬成陣を書かされ術の行使を迫られる。黒い一味はホムンクルスで、『人間になりたい』ので賢者の石を欲しいらしい。が、彼等は錬金術が使えないので兄に頼むのだった。

●錬成の材料に連れた来られた囚人の中に、元国家錬金術師の軍人がいて爆発が起こり錬成陣が壊れる。その囚人はそのシーンの後には描かれていない。

●仕切直してもう一度始めようとするも、鋼兄は術の行使をためらい諦める。するとスカーの男が現れ、弟を連れて逃げることを勧める。「兄は弟を守るものだろう。」
・鋼兄が我に返って逃げようとしたとき、錬成陣を踏んで力が暴発する。賢者の石に囲まれていた所為で術師の力が増幅していたからだ。

●ちょうどそのとき、軍が到着、大総統が突撃を掛ける。
・鋼兄弟のお目付役が爆発中の兄を抱きしめると、母さんと一言、兄は気を失う。

■感想
●ここ4話くらい観ていなかったことを考慮しても、今回は分かりずらい内容だったと思う。こういう雑な早足展開は、シリーズラストスパート時にお目見えするものだ。
・シーンの切り替わりがご都合主義的で、物事に対する登場人物の反応が鈍く人形と化している。
・囚人の中にいた愚煉の錬金術師とやらが起こした爆発をどうしてそんなに簡単にスルーしちゃうのですか?
・次々分かる新事実も、黒い一味に一方的に明かされて行くだけで、聞かされている鋼兄に解釈したり反応したりする描写がない。分かったってだけで。
ホムンクルスの扱いへの倫理的解釈を巡って、主人公は葛藤する。今回の肝はここだと思った。本当はここで視聴者を魅せることができそうなのに、雑多に詰め込まれた内容のせいで印象は弱くなってしまっている。

●久しぶりに観て、傷の男と鋼兄弟の関係の緩やかな変化など面白くなっている部分もあったが、
壊滅的な脚本構成などいろいろな部分で、どうしちゃってるの?という印象。
・4月からの新シリーズへの橋渡し的な準備段階だというのか。落とし前を付けていないのに、仕切直しをするための基礎固めを始めていて、脚本家自身にも視聴者にも混乱を招いているような気がする。會川昇と言う人は一体どんな人なんでしょうか…ガドガードを思い出す。
・破綻を抱えながら突っ走ろうとしても、本当に良い作品にはなれないだろう。