鋼の錬金術師 #26 彼女の理由

■内容 ■構成 ■一対一でしか描かれない人間関係


■内容
●眼鏡中佐の葬式のため、中央へやってきた東方司令部のロイ・マスタング大佐は、兄弟のお目付役から兄の入院中の経費の請求書を受け取る。大佐は鋼兄弟の行方を聞くがロス少尉はだんまり。と、そこへ野蛮な男女が勝手に押し入ってきて、兄弟の居場所を尋ね、壁に貼ってあった地図をゲットし直ちに去っていく。

オートメイル(義足とかのこと)のメッカである街・ラッシュバレーに途中下車した鋼兄弟+ウィンリイ。インチキ賭腕相撲に錬金術を使って勝利した兄エドに怒ってウィンリイはどこかへ行ってしまう。

●大佐は筋肉少佐を呼びだし、眼鏡中佐を殺した敵について訊ねるが、少佐は言えないの一点張り。しかし、そのやり取りの裏を読んで、今回の件から賢者の石+軍部、新たなる敵の集団がいることを知る。
●ウィンイリイは公園でオートメイル娘と出逢い、エド錬金術でなくオートメイルで負かしたいという話を持ちかける。
オートメイル娘とエドの追いかけっこはエドの勝利に終わる。エドは、「俺はこのオートメイルで負ける訳にはいかないんだ」、と。
●宿に帰って二人になったウィンリイとエド。ウィンリイは「どうしてもオートメイルの体じゃだめ?」と、錬金術師になって体を取り戻す旅を続けるエドに聞く。どうしても体を取り戻したい、とエド
●そこへ、弟が駆け込み、続けて冒頭の男女が入って来る。

■構成
ラッシュバレーでの閑話休題に、軍部の話=大佐を挟んで進行させる。閑話休題=楽しいラッシュバレー、でありながら、オートメイルは相手を想って作るもの、と「いい話」にまとめる。一方で、大筋の進行としては、これからのキーパーソンをじらしながら鋼兄弟に引き合わせ次週に持ち越し。

一対一でしか描かれない人間関係について
無くした身体を取り戻す旅は、エドの右手左足のためだけでなく、丸ごとなくした弟アルの体のためでもある。
今回の脚本において、ウィンリイはまるで弟と会話しておらず、3人の旅でこれは酷いと思う。無視もいいとこである。幼なじみという設定なのだから、アルのことも心配して然るべき。
アニメの方法論だかなんだか知らないが、一人対一人でストーリーを進めるのは見ていて不自然である。
3人以上の会話も聞きたいし、縦横無尽の人間関係も描いて見せて欲しい。