巌窟王 #10 ■内容 ■感想

今回の面白さは普通。しかし、話が大きく動いた見逃せない回であった。

   
■内容
●毒を盛られたヴァランティーヌ(主人公の親友の許嫁)は昏睡状態のまま目覚めなくなってしまった。彼女を心から愛するマクシミリアン(軍人君)は彼女の傍らに付き添い、やがて自分の故郷で療養させようと考えるが、彼女の父親は激怒し反対。アルベールはその計画を実らせようと、自分の父親に仲立ちを頼む。

・しかし、話の前に渡した郵便を見るや否や父親の様子が急変。そしてアルベールの申し出に叱責。
「なぜ他人の家のことに首をつっこむんだ!」
「友達が困っているんだから、何とかしたいと思うのは当然だろ!?」
このような感じで交渉は決裂した。

・アルベールは母親に告げる。父親が機嫌を悪くした郵便は葬儀の招待状でその差出人は「エドモン・ダンテス」だった、と。母親は目の色を変え「あの人は死んだはず」とつぶやく。

●アルベールは父親のくずかごから招待状を盗んで情報を得、偵察に行く。
・教会には招待状を持った男が4人いた。アル父、ユージェニー父、ヴァランティーヌ、それとアル中の小心者の男。彼らはエドモン・ダンテスについての秘密を共有していた。この繋がりを知る者は他にいてはならないというのに、一体誰が招待状を出したのか?…募る不安に、とうとう棺桶の蓋を開ける。
・中に横たわっていたのは…恐怖に満ちた死に顔の男、ヴァランティーヌの父の内偵であった。この男は、伯爵とマルセイユの関係について調査をしていた。

・男の生前の報告で、マルセイユで「?・ダンテス(名前失念)」なる人物の聞き込みをしている神父がいると分かった矢先であった。

● アルベールが教会の覗きをしている間、フランツたちがヴァランティーヌを連れ出していた。その一行の前に彼女の祖父が現れる。この口の利けない老人は、事件の犯人は後妻であると指で示した。

・庭の藪を抜けいよいよ乗り付けた車までやってくるとそこには後妻とその子どもが待ち受けていた。更に、そこへ教会からヴァランティーヌの父親が帰ってきてしまうのだった。

■感想
アルベールと父親のケンカシーンでは、アルベールの「友達が困っていたら〜」という発言が父親の非道を暴くことへの布石で、グサグサリって感じなんだと思って少しドキドキした。